ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』

ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)

ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)

ダ・ヴィンチ・コード』3日で読了。いやいやいやー、とんでもねー徹夜本に手を出してしまいました。買ってないけど(また!)。いや、本を買いたくないわけじゃないんですよ? むしろ買ってるほうです金に糸目をつけず。でも時々立ち読みとか借りものとかになってしまう場合もあるわけで、それは単に本との出会い方のひとつにすぎないわけです。買ってない言い訳はここまでにして。(まー日本だけで500万部突破したんだから、私が買わなくても、な)

いやー、怒涛のように読みました。キリスト教ユダヤ教の知識なんて皆無に等しいんだけど、謎が謎呼ぶ入れ子構造とダブルミーニングの嵐。巧妙に張られた伏線。ほのかに暗示されたものに光が当たっていく快感。読み進めるうちに旧約・新約聖書に興味がボワッとわいたので、Wiki見ぃ見ぃ読みました。カバラとか死海文書とかの項目も読んだ。その手の専門書を読む根性の無い私にWikiは優しくいろいろ教えてくれます。時々間違ってるけども。ギリシアケルト、北欧およびアジア方面の神話の方が私好みで、正直ユダヤ・キリスト・イスラムの妙にストイックな砂漠宗教には興味がなかった。いやでも、神話って面白い。久しぶりに『十戒』(セシルBデミル)見ちゃったよ。長いわ。それでまた半日つぶれたわ。

そしてキリスト教の謎がほぐれていくと共に現れてくる「女神」の姿。私は「抑圧されてきた女性に解放を!」とか叫ぶタイプの田嶋陽子じゃないけれど、千年紀とかいう長いスパンで考えれば、女の時代と男の時代は振り子のように振れているのかもねと思った。調和することが大切よね。影響されすぎ? フィクションなのに? でもそういう見方もあるんだなと。

とにかく、文庫も出たことだし、電車や寝床の中でも読みやすいので、映画が公開されるまでに読むのがいいと思います。