悪い酔い方をした、ゆうべ。簡単に言うと、9/17の夢日記に書いたトラウマ男子が結婚したということを、たまたま半年ぶりくらいになんとなく電話した男友達に聞いて私は落ちたという、よくある話。陳腐な。その友達に電話したことが偶然なら、結婚報告のハガキがつい2日前に着いたということも偶然だろう。そして多分その日にトラウマな夢を見たことも。ほんとか?

「メールまだ送ってないよな俺?送ったんかと思った。そんでそのことで電話してきたんかと思った。」と彼は言って、私はそのまま「何のことで電話したんか」を忘れた。忘れるくらいだからどうせつまんないことだったんだろうと思う。彼にも言ったが、いつか来ると覚悟してたはずの日が今日来ただけなのに、こんなに動揺している自分が情けなかった。

電話を切ってから、私の過去の事情を知ってる方面に電話をかけまくった。深夜になりつつある時間だったので、何人かは通じなくて、何人かは出てくれた。出てくれた人たちは、私の話を聞いてくれた。もし私のところに、違う友達から似たような電話がかかってきたら、どんなに夜中でも寝ていても起きて話を聞こうと思う。電話を切って黙ってしまうと、何かしょーもない感傷のような重たくて丸いものに押しつぶされるような気がしてどんどんしゃべった。あらかたの人に電話し終わって、その重くて丸いものから逃げるために私は着替えて外に出た。

「今日は悪く酔うから」とあらかじめマスターに電話してから店に行く私は悪い客だと思う。でもなんか、許してもらえる気がして甘えている。いろんな人に甘えている。よく会う人と久しぶりの人とほとんど初対面の人がいた。でもごめん、今日は普通には飲めません。

多分私はロンサカパをロックで何杯か飲んで、それが何杯だったかは忘れたけど、1杯半くらいでいとも簡単にべろべろに酔った。私は深酒をしても「記憶がなくなる」とかはないたちで、多分その前に気分が悪くなるからそこまで飲めないだけだと思う。だから今回の件も覚えているので恥ずかしいんだけど、酔っぱらった勢いを借りた私はいろんな人に自分のことをたくさんしゃべって、同情してもらおうとしていたみたいだ。「よくある話」と言ってもらいたかった模様。それからやっぱりこんなことでこんなにもおたおたしている自分に腹を立てながら、こんな私でごめん、と皆に謝っていた。ごめん、ほんとーにごめん、と謝り続けるべろべろの女。端から見ていたら、本当にタチの悪い酔っぱらいだったとおもう。私は何から許されたいのか。

それから卓球をしに行った。唐突に。酔っているのでこぼれたピンポン玉を拾うのに手間取った。しらふの時ほど打てなかったけど、べろべろにしては頑張って打ち込んだ。苦手を克服しつつあったフォアが、また元に戻っていた。

スマイルに戻ってまた飲んで、ちょっとずつお客さんが減っていって、とうとう3人だけになって、朝になっていた。若い男子ふたりが私につきあっていてくれた模様でかたじけないことだ。寿命が延びる思いがする。いやしない。そんな余裕はない。朝なのでさすがに帰ろうと、おやすみなさいを言って自転車に乗って走り出した。知らない飲んだくれオヤジに「早よ寝ーや!」と言われて「寝るわー」と返事をしておいた。しばらくこいだら感傷の塊が襲ってきて、何度も泣きそうになって顔をしかめたんだけど、少し目頭が濡れただけで、どうがんばっても涙はでなかった。