岡崎京子『恋とはどういうものかしら?』『へルター・スケルター』

恋とはどういうものかしら? (Mag comics)

恋とはどういうものかしら? (Mag comics)

改めて新刊がどどっと出ている岡崎京子。リハビリ中の岡崎京子。禁断の岡崎京子。に、手を出してしまいましたついに。何故禁断かというと、買ったが最後きっと全部集めてしまいたくなると思っていたのです。などと、びくびくしながら買ったわりには「絶対コンプリートッ!」とは思わなかった。肩に力が入りすぎてたんでしょうか(でもちょっとずつ買ってしまうんだろうな)。鋭くて痛々しい岡崎京子作品。せつない、確かにせつないのですが、せつなさの方向が、私の心の琴線にさらりふわりと触れはするものの、ポロポロポローンとかき鳴らしはしないような気がしました。(『恋とはどういうものかしら?』)。
堕ちる墜ちる墜ちる女子! 痛い痛い痛いなあ。オチは一瞬ダルマか!? と思いましたが違った。岡崎京子は龍とは違う。あたりまえだ。これ読んで、長編の方が上手い気がしました。整形やダイエットで作り込まれたうつくしい女子が崩れ落ちていく模様は、安野モヨコ*1に続く系譜だったんだなあ。私が読んだ順番は逆だけど。あーでもこれと『脂肪』ならこっちのがしみる。とにかくシビレたーよ。(『へルター・スケルター』)。
そういや私はよくその「たどるべき順番」を逆に見てしまうことが多いと昨日書いたが、その最も惨憺たる例を思い出した。それは『ツイン・ピークス』見る前に『ローラ・パーマー最後の7日間』を見てしまったこと。
そして今日結局『リバーズ・エッジ』買ってしまった。うう、結局どんどんずんずん買ってしまうのか。

*1:『脂肪という名の服を着て』とか